今邑彩『時鍾館の殺人』 今日は仕事休みだったが、梅雨空で外出する気にもならず。というわけで、今日は読書の話題。ミステリー編で、最近読んだ3冊の感想を。 1冊目は今邑彩の『時鍾館の殺人』。初めて読む作家の作品だったが、ネットでミステリー短編集のお勧めの中に出てきたので新規開拓のつもりで読んでみた。当たりだった。もう30年ほど前の携帯電話もない頃の作品なので、電話の留守番電話のメッセージが効果的に使われるなど、なつかしさを感じるところもあった。 短編が6編収録されていて、どれもよかった。作風としては、トリック重視のいわゆる本格派の作家だが、プロットがよくできていて、読んでいて話の中にすっと入ってい…